植物から学ぶこと
1年を通して花を見て暮らしたい。
ハンギングバスケットもその楽しみ方のひとつです。
園芸店に並ぶ苗を見ながら色のバランス、葉、茎が伸び、花が咲いた時を想像して苗を選びます。
垂れ性のグリーンは花の苗の間を埋めるように添える、という感覚で選んでいます。
メインの花が時期を過ぎたので苗を入れ替えようと考えたときのこと。
脇役として植えていたグリーンだけがまだ元気に残っていたので、ヤシのバスケットに入れたまま、場所を変えて保存することにしました。
水やりをしていると、葉が上へ下へとどんどん生長していくではありませんか。
ここでは狭いよ!と主張しているようだったので、少し大きめのプランターに植え替えてあげました。
すると、さらに伸び伸びと生長を続け、いくつものきれいな花を咲かせてくれたのでした。
私が勝手に脇役にしていたグリーンは、単なる葉っぱの飾りではありませんでした。
場所を変えてみることで、まったく違う表情を見せてくれたのです。
人間も同じだと、このグリーンに教えてもらいました。
今の環境が合わなければ、思い切って変えてみるのも一つの方法だということです。
新しい環境で、才能が開花するかもしれません。
秘めていた違う一面が見えてくるかもしれません。
自分らしさが発揮されるかもしれません。
今の場所がすべてではないのです。
広い世界のほんの一部です。
周りの人が自分を見る印象と本来の自分は違う、と思うこともあります。
無理をして周りの人のもつイメージに合わせる必要はないのです
自分を演じる必要はないのです。
必ず、自分らしく生きることができる場所があると、植物が教えてくれます。
自然に私らしく生きていきたいと、草花を見ていて思います。