いちごを食べていて、ふと、「いちごスプーン」を思い出しました。
通常のスプーンでは丸みを帯びているところが平らの形状で、
いちごの粒々のデザインになっています。
私が子どもの頃は、その平面部を使っていちごを潰し、
お砂糖と牛乳をかけて食べていました。
当時、昭和40年代のいちごは今ほど甘味がなかったため、そのような食べ方が一般的だったそうです。
インターネットで検索すると、今でも生産されていることを知りました。
懐かしいスプーンとしてテレビでも紹介されたそうです。
もしかしたら、実家の食器棚に残っているかもしれない。
早速見に行くと、ありました!
貴重な1本。
持ち手の裏にはHENCKELSのロゴが刻印されています。
一気にその頃の食卓の風景が蘇りました。
父が少し深めのガラスの器にいちごを入れて潰し、
白砂糖をティースプーン一杯入れ、牛乳をかけて食べている姿。
さっそく当時の食べ方を再現しました。
甘味は足りているのでお砂糖は入れません。
いちごを潰したときの甘い香りが懐かしい。
牛乳をかけると淡いピンク色に。
そうそう、この食感、この味です。
食べ物の思い出は、一気に時を戻し、その時の香り、色、音を再び体感させてくれます。
ところで、
いちごといえば「とちおとめ」「さちのか」「あまおう」
などが思い浮かぶのですが、
実際はどのくらいの品種があるのでしょう?
農林水産省のホームページを見てみました。
今では約300種類もの品種が日本で生産されているそうです。
驚きです!
ご当地ならではの品種改良が進んでおり、私が住む神奈川県のオリジナル品種は何かというと「かなこまち」。
糖度が高く酸味とのバランスが良い大粒のいちごだそうです。
ちなみに、いちごは果物なのか野菜なのか?
園芸学上は野菜の部類に入ります。
草の実は野菜、木の実は果実なのですが、実際は果物と同じように食べられているので、「果実的野菜」とも言われます。
ヨーロッパではサラダに入れて食べることもあるそうですよ。
酸味が強く固い品種を育てているところでの食べ方のようです。
いちごは栄養価も高く、
ビタミンCが豊富。
ビタミンB群の葉酸も多い。
ポリフェノールの一種アントシアニンも豊富で目に良い。
全国のいちごを食べてみたくなりました。